寓話で考える物事の本質

イソップ物語の狐と葡萄の物語などを読んでいると、本質的なことを隠喩的に語る寓話のよる学びというのは大きいのではないかと思い、この本を読んでみた。 また、何か人に伝えたいメッセージがあるときに、このような寓話を参考にしてみると、よりメッセージ性が高まるのではないかとも思った。

ものの見方が変わる 座右の寓話

ものの見方が変わる 座右の寓話

 

 

半分の煎餅という寓話があったが、わずかな変化が大きな変化を生むという。そのなかで

「1.01と0.99の法則」 の紹介があった。これは日々きちんと意識すべき教訓であると思った。成長にも衰退にも関わっているからだ。

 

「1.01は1よりわずかに大きい。0.99は1よりもわずかに小さい。両者の差はたった0.02。しかしながら、このわずかな差が積み重なると大きな違いが生まれてくる。実際にこの2つを365かけるとどうなるか1.01の365乗は37.78、0.99は0.026いなる。日々1%だけ余分に努力を続けた人と、日々1%だけ手を抜いた人とでは、1年間でここまで差がつくのだ。人生は小さな選択の積み重ねである。」

 

本を読み終えた感想としては、純粋に寓話のような物語は面白いというものであった。自分にとっては知的な要求を満たしてくれる短編集のような位置づけに出来そうである。

 

<<次のアクション>>

・今後も意識をして寓話をよく読むようにする。

 

ピンポイント人脈術

40代からは人脈でビジネスキャリアを切り開く必要があるというアドバイスがあり、人脈のない自分が今後どのように有益な人脈を築いていくか参考にしたく、この本を読んだ。

 

 そこまで深い示唆があったわけではないのだが、本当に気の合いそうな人を7人まずは見つけるというアドバイスについては、自分の目標にして良いと思った。これから3年程度かけて本当に気の合いそうな7人を見つけていきたいと思う。

 

あとは、これからの時代は普通の個人が、有名人と簡単につながることが出来る時代になってきているということで、これまで地位の偉い人のみがアクセス出来た人脈に、普通の若い個人でもアクセスできるようになってきているというのは確かにそうだと思った。

 

これまで人脈(社会性)という部分については、かなり避けてきた分野でもあるのだが、やはり自分の殻に閉じこもっているだけでは、自分の成長に限界があることは目に見えている。自分にとって刺激になる人、アドバイザーになりそうな人などときちんとつながっていくことが必要だと思う。

 

 

Harvard Business Review データドリブン経営

自分が所属している企業でも、他の会社と変わらずデータドリブンを意識した経営が求められている。その参考になればということでHarvard Business Reviewのデータドリブン経営の特集を読んでみた。

 

 

楽天の北川拓也さん(チーフ・データ・オフィサー)の記事では、目指しているビジョンの大きさに感銘を受けた。また、グローバルな組織づくりしか目指していないと言い切る明確さ、ビジョンだけではなく、現場のリーダーシップの重要性など泥臭い部分もきちんと認識しているバランス感覚を感じることができた。

 

また滋賀大の河本さんの記事にあったデータ分析による意思決定の種類という考え方についても非常に参考になった。データ分析はすべての意思決定に有効になるわけではなく、それぞれの種類によって参考にすべきレベルが変わってくるということ。その期待値をきちんと把握しておくことが必要であるということ。

 

【意思決定の種類(6つの型)】

定型選択型、定型計画型、非定型選択型、原因解明型、仮設試行型、経営判断

 

データドリブン経営は何のかということを考えてみると、今の職場で求められているレベルは経営判断やビジネス状況の把握に必要なデータを正確に管理・取得し、必要な時に、なるべく早くアクセス出来るようにするということ」であるように思う。これにはデータの正確なインプット・取得から、レポート作成までの一気通貫したデータマネジメント、データビジュアライゼーションの手法が必要であるということがわかる。このdemandの実現には、Database、ETLおよびBI Toolなどを整備する必要がある。これをどこまでコストをかけずに実現できるか、それが求められている。

 

<<次のアクション>>

・現在の職場での「データドリブン経営」の在り方について、明文化すること

・明文化した目標に対して、具体的なステップ、スケジュールを決め、実行すること

変革のリーダーシップ

ここのところDX関連のプロジェクトなどで、活動の進め方に苦労することが多かったので、仕事の進め方の参考になればと思い、この本を読んでみた。

リーダーが育つ変革プロジェクトの教科書

リーダーが育つ変革プロジェクトの教科書

 

 またケンブリッジコンサルタントの方の著作だが、変革プロジェクトの実際の現場で求められる「スキル」はどのようなものかということを考えるのに有益な書籍であった。

 

かなり泥臭い現実や経験を踏まえて書かれているので、カッコよいDXの進め方が書かれているわけではなかったのだが、改めてDXや変革の伴うプロジェクトも他のプロジェクトと本質的な変わりはないと思った。

 

参考になった文章

・オーナーシップは「100%自分1人でやりきること」ではない。逆にスキルの高い人に手伝ってもらってでも、他の組織に動いてもらって、何でも良いのでやり遂げることに責任を持つこと

 

・DXとは新しいテクノロジーを買ってくることではなく、新しいテクノロジーにして組織やビジネスを変えること

 

・社会人になってからも学ぶことに対してセルフモチベートできる人は、それだけで周りの人との競争に勝てる

 

・大人は押し付けよりも、フィードバックで成長する

 

色々と学ぶところは多かったのだが、スキルの階層に関する部分が今の自分には一番参考になる点であった。

 

第3階層:コンセプチュアルスキル 

ビジョンを描く 分析 問題解決 プロセス構築

第2階層:ヒューマンスキル

ファシリテーション、モチベート、コミュニケーション、説得/交渉

第1階層:テクニカルスキル

プロジェクトマネジメント ドキュメンテーション 特定業務の知識

 

結局、より高い視点や人間的な魅力を持てるかどうかが、会社という組織の中で、最高点に達するために必要な能力ということ。これを意識して自分を高めることが出来るか否かが、ビジネスマンとして成功できるかの鍵であると改めて感じた。

 

<<次のアクション>>

- リーダーシップをとるために、コンフリクトや修羅場を自分から飛び込んでいくようにすること

 

 

 

自分の強み 自分を知ること

最近、自分の方向性を見定めるためには、自分を知る必要があるということ、自分を知る努力を継続する必要があるということに再度気づいた。就職活動や転職活動の際にはよく行うことだが、日常的には行う機会がなかなかないので、意識的な振り返りが必要だと感じている。

 

さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0
 

以前、転職活動を考えたときに、ストレングス・ファインダー2.0のWeb判定を受けてみた。かなりの精度で自分の内面を捉えているように思えた。

 

自分の強み

 

競争性 負けず嫌いの性格 人と比較して勝ちたいという欲望

 

自我 プロフェッショナルとして認められたいという欲望

 

責任感 重責を任される仕事を求める欲望

 

目標志向 常に何かに挑んでいることが好きな性格

 

これらの要素を強みにして、世界に挑戦できるような能力、身体を作りあげる必要があると思った。また、次のキャリアで、どのような場所で、どのような職務に就くことが良いか考える必要がある。競争性が高く(外資系)、責任があり(マネジメントとしての職務)、専門性を高めることが出来、達成した成果をきちんと評価できるような環境を見つけることが必要。

 

<<次のアクション>>

・自分の強い願望を書き留めるための時間を作り、それらを頻繁に見返すようにすること。達成したいと強く望む目標や業績、資格のリストを作成して、毎日目にするところに貼ること。

・自分のスコアよりも高い成果を上げている人を特定すること。自分よりもレベルが1~2段階上の人を探して、手本とすること

・大きな意味を持つことについてのみ、より多くの責任を負うことを要求する。そのために、頑張って断る努力が必要。

・課題や行動を自分で決められる仕事や役割を選ぶこと。

・必ず量と質の両方を考慮して目標を定めることが重要

「100%の努力」以外努力ではないということ

ラグビー日本代表監督のエディー・ジョーンズさんの著書を読んだ。

ラグビー監督という職業をされている方だが、ビジネス的な観点でのアドバイスも多く、プロの世界の試合に対して、どのような意識、準備で挑むことが必要か示唆に富んでいた。

 

そして、どの自己啓発本でもよく書かれている通りだが、目標設定の重要性について。自分の中で明確にビジュアライゼーションが出来るレベルで、自分が達成したい目標を設定することが重要であるということであった。また、目標は「そんなことが出来る訳がない」と思えるほど、大きなものを掲げるべきだとうことでした。

 

「明確な目標を設定すること。目標は漠然としたものや、抽象的なものではいけません。数字などで具体的に表現され、結果が出たとき達成できたかどうか、はっきりわかるものでなければなりません」

 

また、努力の仕方に関するアドバイスも、一見普通のことのように思えるのですが、実際に行動に反映させるためには意識づけが必要だと思いました。

 

「100%の努力を傾けること。それに加えて「今よりよくなろう」という意識が必要です」

「努力は身体的なものと精神的なものが共存して、初めて実りあるものになります。身体的な、物理的な努力だけで、意味がありません。精神的な努力が伴って、初めて有意義になるのです」

「トレーニングは、上達したり目的に近づいたりするための手段です。時間を区切るという簡単なことにより、理に適った、能率的なものになる」

努力という言葉はよく使われますが、私は大きな誤解があるように思います。努力は100%のものでないと、意味がありません。80%や50%のものなど、そもそも努力ではないのです。」

「いい成績を上げても、努力を怠らず、ハードワークを続けます。その繰り返しがあるだけです」

 

 

<<次のアクション>>

・自分の目標の再確認。ビジュアライゼーション、高い目標設定。

 

・物事のチェックは2か月毎に行う必要があるということ。2か月が緊張感を持って、物事に取り組むことが出来る良い期間。

 

・「あらゆる仕事に背景や地位は無関係だと思います。背景や地位はこれまでの経緯であり、参考にすぎません。大切なのは、「今ここで、よい仕事を出来るか」ということ」。この意識で自分のコントロールできること、出来ないことを見極めて、努力をする。

「上」に昇るための方法

自分の願望として、将来的に社長まで上り詰めたいと考えている。ただ、周りの上司を見てもそのレベルまで到達するのは本当に一握りだし、どのような能力や習慣を持つ必要があるのか、よくわからないままであった。ただ、漠然と上に昇りたいなーと思っているだけであった。

そんな中、役員という言葉に誘われて、この本を読んでみたのだが、なかなか示唆に富んでいた。

役員になる人は知っておきたい 出世する部長の仕事

役員になる人は知っておきたい 出世する部長の仕事

 

 

部長から役員になるためには、部長時代から役員として行うべき仕事が出来ることを示す必要があるということ。また、短期的な視点ではなく、中長期的な視点から成果を出すための仕事ができることが重要であるということであった。

 

役員クラスに昇り詰めるために必要な能力

・先を見通すことが出来る能力 (2手、3手先まで物事を視ること) 大局観(空間軸、時間軸)

・部門の垣根を超えたコミュニケーション

・政治力 非公式な影響範囲と支援範囲を大きくすることが出来ること

・経営能力 (MBAホルダーと同等のスキルセット)

・振れ幅を考慮した計画作成能力(挑戦的、現実的、悲観的)

・内面の成熟(人間としての魅力)

 

 

<<次のアクション>>

・売り上げ、コスト、品質、競合する企業など、ミクロな視点も重要だが、マクロな視点から先々を語る訓練をする必要があるということ (よく使われるフレームワークであるPEST分析など)

 

 ・MVV  4Sモデルの作成

 

Mission 自部門の存在意義

Vision 未来に向けた方向性

Value コアコンピタンス

Strategy 部の方針あるいは戦略

Structure 組織の構造

Style 組織の文化(風土)

Staff 人材の質と量

 

・本を読む際に、持論を形成するようにすること。それにより、自分なりのものの考え方が出来るようになること